あんこう鍋(茨木県)6漁師鍋どぶ汁の秘密!
どこからともなく豆の焼ける香ばしい匂いがして来ました。すると厨房では板前さんが炭火の上で あんこう鍋用の味噌を焼いていました。
炭火で〃こんがり〃と焼かれたその味噌は〃あんきも〃と一緒に裏ごしされ そして すり鉢ですり込まれて行きます。さらにその調味料(あんきも味噌)は4日間 熟成されます。
一方そのころ客室では鍋の中で大根と白ネギが黄色いカニみそのような調味料(あんきも)でコテコテに煮込まれていました。
しかしその鍋には残念ながら鍋料理には欠かせないある物が入ってませんでした。
そこへ慌てた様子で現れた店員さんが申し訳なさそうに鍋の中に投入したのは鍋料理には欠かせない〃だし汁(水分)〃では…ありませんでした。
そのとき鍋の中に投入されたのは なんと〃ぷるんぷるんぶよんぶよん〃のあの〃あんこう〃の身でした。実は〃あんこう〃は80パーセントが水分で出来ているそうです。
そのため鍋に水を入れる必要がないのでした。しばらくすると〃あんこう〃の身からは〃じわっ~〃と溢れるように汁が出て来て気づくと鍋の中はスープで満ちてました。
そもそもこの調理法は海に出ていた漁師さんが船の上で水を使わずに〃あんこう鍋〃を作ったのがきっかけとされてます。
その調理法は難しいため一般的に提供している店は少なく幻の鍋と言われているとも聞きました。
そしてその鍋料理の名前は 何とも汚らしい〃ドブ汁〃と言うそうです。
しかしその〃どぶ〃とは もちろんヘドロいっぱいの〃どぶ〃ではなく漁師言葉では言うところの〃どぶ〃とは全部と言う意味だそうです。
つまり水を使わず全部(どぶ)〃あんこう〃のみで作った汁と言う事でした。そのほかにも白く濁ったお酒〃どぶろく〃からその名が付いたという説もあります。
ーーーこのあと鍋の中央に幸せの黄金豆腐が浮き上がってきます。
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