(南千住<下町>5) 一回10円の子供用パチンコ台
それは1980年代(約30年前)の僕がまだ子供だった頃の話です。
ポカポカと温かい陽気の中ボンヤリと教室の窓から外の風景を眺めているとそこには幅6メートルくらいの川が流れてました。
これと言って何のとりえもなさそうな地味な川ですが年に一回 春の季節に限りその川沿いの桜が満開になりあたり一帯 鮮やかな桃色の世界へと変わります。
すると昼も夜も多くの人が川沿いに集まり花見を楽しみます。それは年に一回開催される一宮(いちのみや)市さくら祭りでした。
祭りの醍醐味(だいごみ)はやはりライトアップされた夜桜と屋台で売られる御馳走の数々でした。
そんな中ひときわ目立っていたのが川沿いにズタリと並べられた子供用のパチンコ台でした。そんな小さなパチンコ台が なんと東京の南千住の駄菓子屋さんにもありました。
ゲームの内容はレバーの付いたパチンコ台で球を一つずつはじいて穴の中に入れるボード式のビリヤードのようでした。
ひと球はたったの10円 さらに立てかけられたボードには名古屋インターやエンジントラブルそして名神入り口方面等の文字が書かれてました。
そんなに簡単ではない物の球が見事にストライクゾーンに入るとお菓子と交換してもらえるそうです。
そして駄菓子屋さんの外には背の高い自販機の隣に背の低い子供の背丈ほどの大きさの自販機がありました。
その自販機のガラス箱の中には夢のようなカプセルがギッシリと詰まってました。
そして腰をかがめその機械に100円玉をはめ込みダイヤルを〃ガチャガチャ〃と回すと自販機からカプセルが一つ落ちてきます。
そのカプセルを開けると中から小さなおもちゃが出てきます。子供の頃よくキンケシ(キン肉マン消しゴム)集めによくそのガチャガチャ機を利用しました。
今ではそのキンケシが一体 なんと数万円の価格で取引されているそうです。それは これからもずっと残していってほしい駄菓子屋さんのお話でした。
ーーーーこのあと路上でたまたま夢の自販機に出会います。
つづきをどうぞ
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