(小笠原諸島4)頑張れ母ウミガメ!
小笠原諸島では2月から8月までの間はアオウミガメの産卵シーズンです。僕もマレーシアでウミガメ(野生)の産卵を見たことがあります。
それは満月の日の夜の事でした。その月の光だけを頼りに海の中からその重い体を引きずりながら母ウミガメは〃のそのそ〃とやって来ます。
母ウミガメは苦しそうに涙を流しながらその重たいお尻を持ち上げ一生懸命ゆっくりと少しずつ砂浜を這(は)いつくばります。
そのウミガメの重さは なんとお相撲さんと同じ200~300キロもあるそうです。
そして あともう少し〃もう少しで〃でゴールに到達すると言うところで母ウミガメは大きく〃ふっ~~〃とため息をつきました。
そして とうとう力尽きてしまった母ウミガメは なんと〃ピクリ〃とも動かなくなってしまいました。
それを見ていたツアー参加者たちは全員 両手に握りこぶしを作って小さな声で〃頑張れ〃とささやきました。
するとその声が届いたのか母ウミガメはゆっくり後ろ足を動かしながら少しずつ穴を掘り出しました。そしてしばらくすると十分に深い穴が完成しました。
さあ ここからは待ちに待った母ウミガメの出産が始まります。緊張の一瞬です。母ウミガメは歯を食いしばり〃う~~ん〃と唸(うな)りながら下腹部に渾身(こんしん)の力をこめます。。
すると母ウミガメのお尻からは白く輝くピンポン玉のような卵が顔を出し始めました。そして見事に一つ目の卵を産み終えました。
すると母ウミガメのお尻からは堰(せき)を切ったかのように次から次へと卵が産み落とされて行きます。
お腹の中の卵を全部産み終えた母ウミガメはその卵にゆっくりと少しずつ砂をかけその穴を埋めて行きます。
その穴を埋め終わると母ウミガメは実にスッキリとした顔をして足早に暗い海へと帰って行きました。
そのあと地元スタッフが穴を掘り返してみると穴の中からは なんと大小様々な30~40個の卵が出てきました。
卵の一部は地元スタッフが持ち帰り人工ふ化したのち海へ返すそうです。古代から続くその産卵風景はとても幻想的な光景でした。
ーーーーーーーこのあと知ってはならない事実を知ってしまいました。つづきをどうぞ
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